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2007年6月

団扇

私の愛息子(ヨーキー、5歳)は、大の掃除機嫌い。
掃除機がうなりだすと、戦いを挑み出すので、仕方なく書斎に閉じ込め、寝室に掃除機をかける。書斎からは「開けろー!!、憶えていろよ!畜生!!」とでも言うようなワンワンワンワン・・・・・・・とうるさく吠える。

掃除機をかけ終わり片付けて、ようやく書斎から出してやると、書斎の戸のところは彼のヨダレがたくさん滴っていた。
こんな小型犬でもヨダレ垂らすんだーと妙な感動。

一目散に寝室に駆け込んだが、時既に遅し。
戦いを挑む相手は、立てかけられおとなしく充電されている。こういう相手には戦いは挑めないらしい。

仕方なく、散々吠えた、のどの渇きをいやしに水を飲む。
それでも身体が熱くてたまらないようではぁはぁしている。肩で息をするという言葉は犬にも使えそうだ。
そのくせクーラー嫌い。近くにあった団扇で扇いでやると気持良さそうに横になった。

団扇で誰かを扇いであげるなんて、久しぶりだ。
愛娘(ノンノン 高校1年生)が小さいとき二人で暮らしていたアパートではよく、お昼寝のときに扇いでいた。
木造二階建てのアパートに、エアコンなどという高級品を買うお金はなくて、扇風機はつけたまま寝ると死んじゃうのよ、と祖母に聞いてから怖くて未だに好きじゃないぐらいだから、その当時もなかった。だからいつも大きく窓が開け放たれていた。

アパートを思い出すといつも思い切り開いた大きな窓とそこから見える青い空、貨物線の線路、線路脇に咲く季節ごとの花を思い出す。思い出す季節はいつも、春か夏。
ロンパースをつけて、丸々太った娘と二人、TVもエアコンもなくて、お金がないから、近くにある実家に、鍋やら電球やら、トイレットペーパーまで盗みに入ったりしていた。

思えば母は随分とひやひやして、自分の娘の貧乏暮らしを見ていたんだろうと思う。
それでもアパート暮らしを思い出すと私は、なぜだかとても幸せな気持になる。途中から、週末に今の夫が来るようになった。

時々、夫と二人、またあーいうのやりたいね・・・・と半ば本気で話し合う。
小さく暮らすというのをまたやってみたい。
やっぱり40歳になったら、沖縄移住だ。

「昼寝して手の動きやむ団扇かな」 杉風

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夏風邪

病院に行ったら、どうも風邪をもらってしまったみたい。
手足がほてったり、寒気がしたり、だるいし、後で考えれば、典型的な風邪の症状だったのだが、心療内科の薬を大きく変えたばかりだったので、風邪だとまったく気づかなかった。

今日になって、耳の中が痒くなりだし、ああ、風邪か・・・と気がついた。
風邪をひくと耳が痒くなることに気づいたのは、ここ数年。
他の人もそうなのかしら?

「眠たさの涙一滴夏の風邪  野澤節子」

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日傘

今年初めて差す日傘。
九段下の駅から靖国方面へ坂を上る。

今日は娘の授業参観。娘の学校は、本当に良いロケーションにある。
高校生のカップルといえば、公園のベンチというのは、基本中の基本だが、このあたりならいくらでもあるだろう。

初日の参観日ということで、保護者が少なくゆっくり見ることができた。
夏のセーラー服姿というのはやっぱりかわいい。娘の彼もそれとなくチラ見して、「ふーん」と思ってくる。ごく普通の男子高校生という感じ。

時々聞かれる「yoshikooさんの旦那さんってどんな人なんですか?」と、いつも「すごく普通の人」と答える。
私は時々ものすごく非常識な人、もしくはそう見えるらしいということから、彼が「普通」であることをとても尊敬している。
夫の言うことは、きっとみんなの常識なのだ・・・・・と安心できる。(だからって、それに従うかどうかは全然別なんだけど・・・・)

そういう意味では娘と私の趣味は共通しているのかもしれない。ごく普通でどちらかといえば、冷静な人が好きで、強烈なリーダーシップを発揮する人とか、熱い人が近くにいるのが苦手なのだ。
今日みたいに日傘で避けられるといいんだけどね(笑)

「たたみたる日傘のぬくみ小脇にす  渡辺恭子」

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夜のお散歩

ちょっとメンタル面の調子が今ひとつ。(特に原因はないんだけど)
夫に夜のお散歩に連れ出してもらったら、夜の濃い緑の匂いに疲れが薄らぎました。

これから、ミントのバスソルトを入れたお風呂で本を読みながら30分半身浴をして、眠ります。
おやすみなさい。

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風鈴

脳内出血、胃の切除、その後も何度か脳内出血を起こし倒れた。父の病気話は決して珍しいものでも、驚くものでもなかった。今までは・・・。

最初に倒れたのは私が18歳の時だった。母は出張で連絡がとれず、義母の話は悲観的な話ばかり、妹に私が弱いところを見せてはますます心配するだろう・・・・・と、病院から離れた公衆電話で泣きながら幼馴染に電話をしていた。彼女もその前の年に突然にお父さんを亡くしたばかりだった。

これまでのいろいろの病気で、毎回かなり命の危険を伴いますと医者からはっきりと言われていた。特に手術に関するものは、血圧がかなり高いので出血がどのぐらいになるかわからないと・・・・。

それでも私は父を見るたびに、ああ、まだ大丈夫だと感じていた。
命のエネルギーというか、「核」みたいなものがしっかりとその身体にあることが感じられたからだ。

昨日会った父は、そのエネルギーがゆるゆると身体の外に流れ出ていくように感じた。
ああ、今度は駄目かもしれない初めてそう思った。
手術はもう無理だとはっきりわかっている。そのほかの治療も痛みを伴うものであればもう止めて欲しい。それでどれだけ父に幸せな時間が増えると言うのだろう。
いつも人の中心にいて、顔だけは男前で、でも案外気は小さい・・・・けれどプライドの高い父だった。小学生の頃までは父より格好良いお父さんは見たことがない・・・と本気で思っていた。

その父が18年という長い間、右半身不随で過ごすというのは、それだけでも相当につらいものだったはずだ。
1時間ほど病院にいて、面会時間の終了時に病院を出た。

私が今日してあげられたことは、トイレの手伝い、窓の開け閉め、お茶を淹れる・・・・ぐらいだった。
親が本当に弱っているときに限って、できることは嫌になるほど少ない・・・・そう思うと涙があふれてきた。
少し気の早い風鈴の音が胸に響いた。それはもう暗くなった周囲の中で、唯一煌々と明るいスーパーの一角につるされていた。

明日からはしばらく雨が続くらしい。

風鈴の鳴らねば淋し鳴れば憂し 赤星水竹居

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からすの子

久しぶりに19時ごろの帰宅。
夫がおでかけなので、夕飯を作る。

カラスの鳴き声があちこちから、聞こえてくる。
公園にまたカラスが増えたな、と思っていたら、なんでも3月~6月がカラスの産卵期なのだそうだ。
子供のカラスは、「かぁ」と短く鳴く。
りっぱに「かぁぁぁぁ、かぁぁぁ」と鳴けるようになるのは、まだ先みたい。

夕飯は、ミートソーススパゲティ。今回はあらびき肉を使ったので一味違う。
ソース製作は夫(前夜に用意されていたようだ)。麺係は妻。合作である。
ノンノンと二人で夕飯。ビールを飲みながら、学校の話を聞く。

食事を終えるとノンノンは早速彼氏にMailを送るためにPCへ。
私はビールを飲みながら、ぼんやりとする。気持ちの良い空白の時間。

考へて一尺飛べり鴉の子 石塚友二

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素足

私はほとんどマニキュアをしない、最初につきあった男性が嫌いだったからというのが多分その理由。中学生の男子でマニキュアしている女の子が好きだということも、まぁ珍しいだろう。そもそも基礎化粧以外の化粧をほとんどしない私。当然のように近くにいる男性は、マニキュアやら、マスカラ、濃い口紅を好まない男性ばかりだった。
そして、それは私には大変ありがたいことでもあるわけだ。

それでも時々、ペティキュアはしたくなる。それも濃い色が好きだ。ラメがたっぷり入っているものも好き。それは化粧というよりもアクセサリーのひとつに近いような気がするせいかもしれない。

天気予報は局地的に大雨がふるだろうと確か言っていた。
雨が降っても気持ちが良いように、裸足にサンダルで出かける。
最近の土曜日は午前中のコーチングを追えると、しばらくお昼寝をして、目覚めたあとはぼんやり本を読むでもなく、ぬるいお風呂に入る。

今日は時間に余裕がなくて、素足にサンダル、爪は自前の色。無防備な感じを抱きつつ、予約したお店へと急ぐ。

雨はふらず、私の足は久しぶりに、きちんと日光にあたっていた。

なんだかんだという割には、保守的な私。お客様先に素足で行くことはまずない。夏でもストッキングが手放せないから、こういう日は案外大事かもしれない。

女の素足紅らむまでに砂丘ゆく 岸田稚魚

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冷酒

以前の職場近くで夕方からリンパドレナージュのサロンへ。
前日は、一日通訳の役をやらされてへろへろになったので、もうこれは自分へのご褒美。
初めてのサロンだったけれど、とても感じの良い方にあたって大満足。
次はフェイシャルのエステの予約を入れて、お店を出る。

気持ちの良い風が吹いていて、なんだかおいしい冷酒が飲みたくなった。
本当は施術のあとは、基礎代謝が高まっているから、食べたり飲んだりは控えないと
ますます太るんだけれど。

ここなら一人で飲んでも良いなという落ち着いたお店があって、ランチにもよく利用した。
先日の晩はここのコースをいただいたが最後の新生姜のご飯がとてもおいしかったのが印象的だった。

近隣のオフィスに勤める友人に電話してみたら、たまたまふらふらしていたので、お店で待ち合わせ。
急に誘ってもAvailableな友人というのは本当に宝物だと思う。

鱧のお椀がおいしくて、あとは軽くつまんで、さらりと日本酒を飲んでお店を後にする。
見附の駅まで送ってもらって、また近いうちに・・・・と。

本当に気持ちの良い晩だった。

晩景のととのつてきし冷し酒  大石悦子

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蓮の花

自宅前の公園に白い蓮の花がとてもきれいに咲いている。

私は蓮の花の持つ、あの完璧なフォルムがとても好きで、見ているだけで心が落ち着き、なんだかとてもありがたい気分にすらなる。

大学のキャンパスにも、毎年咲くピンクの大きな蓮ある。もう、咲いているだろうか。
めったに見ることのできないほど、それは見事な蓮なのだ。夏のキャンパスを思い浮かべるといつも思い出す。
今年はフリーランスとして独立したこと、体調が良くないこと等から、大学を休学しているので、足場固めの一年として、大学は休学中。

それでも、時間を作って一度あの蓮を見に多摩まで足を運ぼうと思う。

「蓮池のまひるの風の匂ふなり」 五十嵐播水

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水無月

6月に入りました。
1日は夫と私の可愛い息子(ヨークシャテリア)の誕生日。

そんな晩に私は、お仕事の会食。

会食相手であるドイツ人のお客様にそのお話をすると、我が家だったら、そんな日に仕事を入れたら大変だ・・・・と。

結婚して25年経つご夫妻は、誕生日パーティはその日になった瞬間からスタート。真夜中の12時からシャンパンを空け、音楽、ワイン、チーズ、そしてその日のために用意されたスペシャルなプレゼント・・・・、場所は自宅もあれば、外国に行くときも。
ところが一度だけプレゼントの用意が多忙でできなかったことがあったとか、その時の二人きりのBirthday Partyの場所はパリ。「夜中からスタートだからね、シャネルも、ショーメもみんな閉まっているから助かったよ」とのこと。

私の恋愛時代のBirthdayよりもロマンティックなのだから、西洋人にはこういうところはかなわないな・・・・としみじみ。

帰りは地下鉄の駅まで夫に迎えにきてもらうために電話を入れると、「Hello」と出たので、「Hi! Happy Birthday!」と告げる。
綺麗な月を見ながら、家まで帰る。
家では愛する息子を「誕生日おめでとう、5歳だね」と抱っこすると、「まぁね」というように私の鼻をペロリと舐める。

「戸口から青水無月の月夜かな」 一茶

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