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心は歳を取れない

お風呂は、昨晩から読み直している「ここは退屈迎えに来て」の続きを読む。
やっぱりこの小説好きだなぁ‥。



今日から一泊二日で新潟の鷹の巣温泉へ。
とにかく移動時間が長いので、何の本を持っていくか迷っている。
文庫2冊にするか、はたまた Kindleを持っていくか…。

迷った末に持っていったのは、「たましいの場所」と「フィルターバブル──インターネットが隠していること」。

「たましいの場所」は植本一子さんの「かなわない」の中に出てきて知った本。
著者はもともとロックバンドでプロとして活躍されていた後に、音楽の世界を去り、本屋の店主をしていたそうだ。
その後、もう一度歌の世界に戻りたいとソロでカムバックという異色の経歴の持ち主。
歌を中心にした生活に戻っていくところが、柔らかくも熱い語り口でエッセイ形式で綴られている。読みやすい。

自分も時々思うのだが、年齢を重ねても心は歳を取らないようだ。
正確に言うと「心は歳を取れない」というのが正しいかもしれない。
歳を取らないというのが必ずしも嬉しいことではないから。
歳を取ったらもっと達観した心境になるかと思っていたが、全然そんなことはなく、相変わらず自分の気分や感受性に振り回されている。
でも周囲には年齢相応の落ち着きみたいなものを期待される、
サイズの合わない洋服を着させられているような気分になることが多い。

この本を読んでいるとしみじみ「心は歳を取れない」ということを実感する。





もう一冊の「フィルターバブル──インターネットが隠していること」は、図書館でなんとなく気になり手に取った本だが、どうやら当たりっぽい。
もともと『閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義』というタイトルの本だったのが、文庫化にあたり改訂されたようだ。

なんとなくこのところ感じていた違和感にぴったり来るものがある。
インターネットだけで情報収集をしていたり、知を広げている人はなんだか言っていることが浅いんだか深いんだかよくわからない…と思うことがある。
この本を読むとどうしてそういうことが起こるのかがよくわかる。
パーソナライズされた情報ばかり手に取ると、どうしてもすっぽりと抜け落ちてしまう箇所がある。

少し前なら、Aを知っているということは、当然Bという背景についてもそれ相応の知識があるだろう‥と思われる部分が欠落しているようなことが、しばしばあって、あれ?と思うようなことが多かったが、それについての1つの理由は、このパーソナライズされたインターネットの世界にあるのかもしれない。

恐ろしいのは、インターネットの検索の世界は当然、誰もが知りたい順に検索結果が表示されていると信じこんでいるが、実は自分が知りたいとか好きな順に並んでいて、それは世界標準でもなんでもないことを知らないことが多いことだ。




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