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2019年10月

自分へのご褒美

この春一人娘が結婚した。
時間は流れ、気がついたらもう秋ですね‥というこの時期、初めて娘の旦那さんの親御さんと顔合わせの食事をすることになった。
お付き合いから結婚まで1ヶ月ぐらいだったから、まぁそういうことも起こる。

超スピード婚に私も元夫も心配していたが、旦那様の包容力が高いおかげで二人はすこぶるうまくいっており、ありがたいことである。

披露宴も考えていたようだが、二人でお店を出したいほうがどう考えても優先ということで、式も披露宴もやらないんだと思う(多分‥、よくわからないけれど)

ということで、正式なご挨拶というのは多分、この一回きりである。
さて、着ていくものは仕事をしているからなんとかなるものの、バッグはどうするかなぁ‥。
カバンと靴は好きで随分と浪費したが、その後にバッサリと断舎離してしまっていた。

冠婚葬祭用のバッグというものね‥と、思っていたところ、手放せなかったGUCCIのバッグがあることを思い出した。
持ち手が竹、そうそうバンブーバッグというやつだ。
布地が麻のモスグリーンで、アメリカ出張のときに一目惚れで購入した。
考え込む値段だったと思うが、今となっては全く金額を思い出せない。

久しぶりに対面するバンブーバッグを眺めていたら、海外出張中は随分と買い物をしていたことを思い出した。
上司がえらくブランド物好きというのもあり、あちこちに引っ張り回されるうちになんとなく自分も買うようになった。

年俸に残業手当も出張手当も含まれているのだから、出張の度にそんな買い物すれば大赤字である。

エルメスのスカーフ、エルメスのダブルフェイスの腕時計、フェラガモのカシミアのストール、THE NORTHFACEの無茶苦茶細身のコート、ハートマンの外側が赤の布地で、内側がタータンチェックのスーツケースは、必要ないのに揃いの小さめのバッグも同時に買ったのは、スーツケースにガチャっとはめられる姿に一目惚れしたから、当時の業界人なら誰もが持っていたTUMIの黒のスーツケース、などなど、他にも結構あったと思うけれど、既に手元にないものは思い出せない。

今振り返って、お金がもったいなかったな‥とは思わないのだが、まぁストレス溜まっていたんだな‥とは思う。

自分へのご褒美がみたいなものが必要というのは、それだけ日々に我慢があるからなんだろう。


高い買い物するとき、高いワイン開けるとき、まだ電車のある時間に長距離をタクシーで帰るときに「このぐらい何かないと、やってらんないわ」と、いつも思っていた気がする。


高い給料もらって当然とも思っていたが、そう思う一方で、期待値がハードなだけで別に他の仕事に比べて頭を使っているわけでもなく、特殊なスキルが必要なわけでもない、その場にいておかしくないという人材であるふりをしているだけなのもうっすらわかっていたし、自分がスゴイのじゃなくて会社がスゴイだけだというのもわかっていたから、多分余計にストレスだったんだろう。

それにしてもあの頃は欲しい物がたくさんあった気がする。
ショーウィンドウの前を通り過ぎるとき、ショップをのぞいたとき、そこには欲しいなと思うものがその都度必ずあった。

どんなにストレスフルな生活だとしても、そこには間違いなく刺激とチャンレジがあって、ゲームを一面ずつクリアしていくような楽しみがあった。
でもそこにはご褒美が必要だった。

今は自分へのご褒美なんて考えることもないし、欲しいものも浮かばない。
お店をのぞいて、素敵だなと思うものがあっても、モノを所有する煩わしさ、処分するときの面倒さがまず頭に浮かんでしまう。

といようなことを、うだうだと考えながら、喉の痛みと病み上がりの身体を引きずって、本日は食事会。
久しぶりにブランド物のバックを持って、出かけましょう。

美味しいフレンチと幸せそうな娘の顔を見たら、体調も回復するだろう‥と期待して。

 

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